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「夏バテの秋」

暑さ寒さも彼岸まで・・・という言葉通り、そろそろ日中30℃を越えるのはやめてもらいたいものだ。すでに一般人化している私でさえも?ここのところ体がダルいのは決して歳のせいではないはず。そう言えば、現役時代も9月って調子が悪かったような気がする。夏合宿ではあんなにたくさん走り込み、頑張ったはずなのに、なぜか走れない9月。

 忘れもしない高校1年生の時、陸上競技で経験したはじめての夏合宿は(たった4日だったけど)、それはそれは地獄のように?ツライ練習だった。
「こんなにキツイならとても続けられない」と、密かに退部届を懐に忍ばせ、監督に渡すタイミングを見計らっていた。「でも待てよ、こんなにキツイ夏合宿をしたなら、一体どのくらい速くなるのか試してから辞めても遅くないかな?」と計算高い私は秋の新人戦まで退部届を封印することにした。
 しかし、3000mでなかなか10分を切ることができない。体重はなぜか激減しすぐに息が上がってしまう。「あんなに練習したんだから今度こそ!」と次の試合、次の試合と続けていくうち、とうとう11月の高校駅伝県大会。しかし、なんと驚くことに今まで全然勝てなかった、八幡大付属高校(現九国大付)を初めて倒したのだった。

今思えば、完全に9月、10月くらいまでは疲労が抜けず、食欲も落ちて夏バテだった。しかし、11月にはウソのように走れるようになったのである。
「夏バテ」といえば真夏の暑い時期に起こるようなイメージがあるが、アスリートにとっての「夏バテ」の旬は実は秋なのだ。
夏の疲労が、季節の変わり目で不安定な天候と相まって、なかなか回復できないのだ。しかし、夏に頑張った身体を休めてあげる期間も当然必要。
 『栄養』と『睡眠』をしっかりとることで、まるで紅葉のようにだんだんと自分の身体が進化し、深みを増していくのである。
 現在、なかなか調子が上がらないアスリートの皆さん、「夏合宿は無駄だったのか・・・」と諦めてはいけない!秋風と共に、新しく進化した自分が目覚める時がやってくるのだ。
今は「夏バテ」回復を積極的にはかることが先決だ。
 秋のトラックシーズン、冬の駅伝シーズンはこれからが本番。自分の成長をお楽しみに!!

2003-09-19
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