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「日の丸は重い」

今日は朝から順天堂大学に「苦情」の電話が鳴り続いた。(交換手さんスミマセン・・・)
陸連はこんなもんじゃないだろうな~と思いながら、日本人の”女子マラソン”に対する関心の高さと、Qちゃんの人気はスゴいことがよ~くわかった一日だった。

Qちゃんファンの私は、もちろんQちゃんにアテネを走ってほしかった!しかし、もしQちゃんが選ばれていたら、オリンピックを目指す世の中の女子マラソンランナー達は、走るのを辞めてしまったかもしれない。
陸連は「前回のオリンピック金メダリストは内定」とはしなかった。その時点でみんな平等であることを示している。みんなにチャンスがあるからこそハイレベルな戦いになったのだ。
大阪で坂本選手はあのライバル達の中で、勝機を逃さず勝った。
名古屋で土佐選手は意地とプライドで勝った。
東京でQちゃんはコンディションに恵まれなかったかも知れないがアレム選手に負けたのだ。
小泉首相の『もう1枠増やせないの?融通きかないの?』というのは政治家の世界。
スポーツの世界は無情である。強い者が勝つのではなく、勝った者が強い世界なのだ。
インターハイだって、国体だって、インカレだって、いくら前回の優勝者であっても優遇はされない。予選レースでコケたら終わりなのだ。ゆえに、今回の選考は全くの正論であった。

昨日、世界クロカンに母校・筑紫女学園の河村監督と今度順天堂に進学予定の稲富選手達が旅だったが、河村監督は「どうしても稲富を世界クロカンに出したいから・・・」と、千葉クロカン、アジアクロカン、福岡クロカンと3週間連続でレースに出場させた。怪我でもしたらどうしよう・・・と、河村監督に「福岡クロカンに出なくても選ばれるんじゃないですか?」と提案したら、『もし選ばれなかったら困るから・・・』とリスクを承知で走らせ、見事に稲富選手は”日の丸”を付けて世界クロカンを走ることになった。河村監督は”日の丸”がそう簡単に胸に収まらないことを知っているのだと思う。
4年前その”日の丸”をシドニーの空高くに持ち上げてくれたQちゃんは、”日の丸”の重さを忘れるはずがない。だからQちゃんは昨日の会見で『納得』したんだと私は信じている。
今回は”日の丸”を背負えなかったが、Qちゃんは誰もが認めるトップアスリートである。
自身が言うように、これからは自分の陸上競技を極めていってほしい。
そしてマラソン好きの我々日本国民が今からやることは、絶対に覆ることのない決定に腹を立てることよりも、選ばれた3選手達を称え、アテネの空に輝ける日の丸を掲げてくれることを願って、暖かく応援していくことである。
代表選手達の背負う”日の丸”の重さは、そんな世論で決まるだろう

2004-03-16
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