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学業優先!!学生スポーツ

学生スポーツは熱い。
体力的、技術的、そして精神的にも大きく成長を遂げる学生の力はみなぎって
いる。

 

しかし、残念ながら日本の学生スポーツを観戦する人は非常に少ない。
ラグビーや駅伝などは単発でテレビ放映されているが、その他は皆無であり、
大学関係者か卒業生でない限り、学生スポーツを熱心に応援することはない。
それでも大学にとって、スポーツは宣伝効果があり、イメージアップに一役
買っている。そのため、種目によっては激しいリクルート合戦が繰り広げられる。

 

それにしても、学生スポーツに携わる私の目からみて、学生が大学の名誉と
誇りを胸に、青春をかけている割には盛り上がりに欠けている印象は否めない。
もっと言うなら、私が学生だった20年前と大きく変化したようには感じられない。

 

それに比べ、米国の大学スポーツを統括している全米大学体育協会(NCAA)の
システムはよくできている。NCAAは、多くの競技をテレビで放映している。
特にアメリカンフットボールや野球、バスケットボール、アイスホッケーは花形で、
そこで得た入場料や放映権料は大学に配分される。大学はその収益をスポーツ施設
の充実や地域貢献に使うことで、さらに学強化され、地域の応援の輪が広がり、
集客力が上がる。非常にわかりやすい循環となっている。

 

ならば、学生アスリートのリクルートはさぞや過熱するだろう、と思いきや、
そこにはしっかりとしたルールが定められており、順守しなければ厳しく処罰される。
特に素晴らしいルールは、授業の単位を落とすと試合に出場できない、というものだ。
たとえチームのエースであっても、である。
だから大学は学生が単位を落とさないよう、独自の教務サポートシステムを構築している。
莫大なお金を稼ぎだす学生スポーツは、学生の本分である学業優先をルールで定めな
ければ、学生を練習漬けにしてしまいかねないからだ。

 

この20年間手つかずのままになっている日本の学生スポーツ。
もっと多くの人の目に触れられるようになれば、興味や関心を持つ人が必ず増えるはずだ。
学生アスリートのパフォーマンスや品格も向上するに違いない。
7年後の東京オリンピックのゴールデンエージは学生だ。学生スポーツの発展は、日本の
スポーツ界の発展に直結するだろう。もちろん、学業優先という学生の本分を守るルールを
敷いた上で。

 

コラム「ママは監督」2013年9月17日 毎日新聞 夕刊掲載分

2013-09-17
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